2012年6月15日金曜日

ショートランド 1

ソロモンの中でもさらに秘境の地・ショートランドへ行ってきました。
ショートランドは、ソロモンとPNGの国境近く。
一応、ギゾと同じくウエスタン州なのだけど、
ギゾからボートでさらに4~5時間はかかるという、
まさにソロモンの端っこ。

定期船もあるけど、一度行ったら、次の船が数ヶ月後なんてこともザラ。
飛行機が週に一便あるけど、去年は4ヶ月ほど空港が閉鎖していた。
今は、稼動しているということで、無事!?飛行機で行ってきました。
ちなみに、何故4ヶ月も空港が閉鎖していたかを同僚に尋ねてみたら・・・
『滑走路の草が伸びすぎてたから。』という
何ともびっくりなソロモンらしい理由。


さて、ショートランド・バララエ空港に到着してみると・・・
滑走路の草、伸びてる。。。
こんな草むらにも飛行機着陸できるなんて、すごい!!
と旅行気分でテンション高め。
後に大変なことになるとは、このときは知る良しもなかったのだ。


滞在地は、バララエからボートで20~30分程行った、Nila。
Nilaは、かつて日本軍が基地を構えていた場所。
近くにアメリカ軍の飛行基地があって、
そこを出入りする飛行機を狙っていたんだそう。
島の中に、大砲とかレーダーとかいろいろ残ってる。








山からひいている水道は、かつて日本兵が作ったもの。
戦時中、壊してしまったからと、
戦後になって、日本が立て直してくれたという教会の鐘堂。
おじいちゃんが日本兵の案内役をしていたという人と出会ったり。
日本兵に教わった唄が受け継がれていたり。
70年近く前に残した、日本人の足跡がたくさん残ってた。

目の前の海は、とってもキレイで、この海の中には、
飛行機が何機も沈んでいる。
わりと浅瀬にあるものが多くて、シュノーケルでも十分見える。
青い海に飛行機の形そのまんまのシルエットが見えた時、
私たちは、みんな、ざわっと鳥肌がたった。



バララエ空港の滑走路も日本軍がかつて作ったものを使っている。
この島にも飛行機やら部品がたくさん残っていて、
政府が屋根を作って、そこにいくつか飛行機を移動させている。
でも、管理がうまくできていないのが残念なのだけど。。。
そのおかげで、中に入れ入れと言ってくれるのだけど。


コックピットの型がこんなにもしっかり残ってるのも、すごい。



どうしても運べなかった、完全形を残した飛行機があるということで、
ブッシュの中をぐるぐる。
日の丸がちゃんと残る、輸送機。
海で見たシルエット以上に鳥肌がたち、言葉を失った。
思わず、敬礼である。




戦争にさほど興味を持っていなかったといえば、
語弊があるかもしれないけれど・・・。
私にとっては、大きく興味を示すものではなかったことは確か。
それでも、感じる得るものがたくさんあった。
興味のない私でさえ、こんな感じなのだから、
興味のある人が来たら、すごいんだろうなー。
バララエを後にする時、私たちは黙祷した。

つづく。

1 件のコメント:

  1. これは、、激戦の地ではないですか。
    この島はショートランド諸島のポポラング島で、かつて日本軍の水上機の基地があったところ。北西のニューブリテン島にはラバウル基地があり、南東にはガダルカナル島が、、水中に沈んでいる航空機は3人乗りの零式水上偵察機、大きな機体は爆撃機で一式陸上攻撃機、レーダーは一号電探と呼ばれ1943年3月にそこに設置されましたが、4月16日には爆撃を受けて破壊されたそうです。4月18日には、山本五十六長官が搭乗した爆撃機が米軍機の攻撃を受け、近くのブーゲンビル島のブイン近郊の岬のジャングルに墜落しました。

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