2013年1月15日火曜日

ダンプサイト in ホニアラ

もう何年も前の作品ですが、"BASURA (バスーラ)"という映画、見たことありますか?
フィリピンのゴミ山で暮らす子供たちのドキュメンタリー。
もう何年も前に見た作品だけど、これを見た時、衝撃的だったことを覚えてます。
何か感じたら行動してほしい、監督さんはそう訴えていました。

ホニアラにある唯一のダンプサイト(ゴミ捨て場)を見学してきました。
ゴミ処理場と言っても、ゴミを溜めているだけ。
そして時々火をつけて、カサを減らす。
(以前の?)ギゾと同じです。
一般ゴミから粗大ごみ、はたまた病院のゴミまでもが運ばれてきます。



ダンプサイト近くには、人も住んでいます。

ソロモンは、ワントクシステムがあるから食に困って飢え死にすることはない。
浮浪者もいなければ、物乞いもいない。
しかし、そんなソロモンにも年々いわゆるスラム的な地域ができつつあります。
主に首都に。
行政が援助に入ったりもしているけれど、まだまだ。
圧倒的に職がない、首都に上京してもそれは同じ。
10年以上前の民族紛争の影響もあり、マライタ州の人がホニアラで孤立する
傾向もあったり。
有力なツテがなければ、ワントクシステムも力を発揮できない。

このダンプサイト付近に住んでいる人々は、マライタ州の人たちでした。


ゴミを積んだ車がやってくると、みんなバッーとゴミに群がる。
そして、売れそうなもの、使えそうなもの、食べれそうなものを拾う。
ホテルから出た食料ゴミ、工場から出たビスケットの端など、
拾ってすぐに食べる姿や、必死にゴミをあさっている姿は、
言葉では簡単に言い表せない程、とてもショックでした。

みんなが助け合い、ワントクシステムがあるから飢えがない。
悪く作用することももちろんある、だけど、
これは、ソロモンの自慢できることの一つだと思っていたからかな。
民族間の問題は、こんな風にも反映していたのかと。

子供たちは、ゴミ捨て場で遊んでる。



学校に行っていない子もいる。
そんなダンプサイトの横で、子供たちに勉強を教えている人がいます。


ソロモンに在住している他国のJICAボランティアOVの方です。
リーディングをして、算数の勉強をする。
1年近く自主的に活動されているようで、
この地域の人に受け入れてもらうまでは、大変だったそうです。




夢中になる子供たちを見ていると、いろいろと感じることがありました。
"学ぶ"という権利が当たり前のようにある日本では想像できないことかもしれないけれどね。

勉強後、子供たちと散歩をしていると、某国のホワイトマンがやってきました。
Tシャツやお菓子などを持って。
クリスマスプレゼントだと言って、30人くらいの子供たちに無償で渡して、
去っていきました。
とっても満足そうに。


想う気持ちがまず大切。行動することも大切。
品物が届けば、うれしいに決まっている。
だけど、それがいいことなのかは、正直疑問が残る。
これは、ソロモンに来てから、何度も考えさせられたことのひとつです。
楽しそうに勉強していた子供たちをみた直後だから、余計に。
もらうことが当たり前の援助慣れ。
どちらが良いとか悪いではないかもしれないけれど、
この先を考えたら、今は、物だけの援助をすることにとても抵抗がある。
(もちろん、緊急災害援助の時は、別だけどね。)

本当に必要な援助とは何なのか。
自分たちにできることは何なのか。
そんなことを深く考えさせられる、ダンプサイトの見学でした。

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