2011年8月2日火曜日

『右足切断』オペ見学

手術前、ドクターと手術の概要を話していると思いきや、
このときは、なまこの話をしています。
ソロモンから日本になまこを輸出しているらしいです。
(ほんとうだろうか!?)
おいしいんでしょうか!?




ソロモンは、糖尿病の人が多く、この患者さんは、合併症で右足が壊死してしまったため切断。
わかりやすく言えば、足が腐りかけてしまったので、切断ということです。
詳しい検査データは見ていないけど、傷を見る限りは、
日本ではもっとひどい段階まで経過を見るような気がしました。
まだ骨まで達していなかったし。

ギゾ病院で行う手術はほとんど半身麻酔です。
緊急時に備えて、人工挿管の準備もしてあったけど、
術後、呼吸器管理できるようなスペースないのだよね。
(所属がクリニックなので、全部は把握できていません。)
なにせ、この国にはCTの機械さえありませんから。

さすがにオペ室。
清潔操作はわりと、しっかりしてました。
(そのあたりを観察するのが、本来の目的なのです。)

私の要請のメインに、感染予防対策意識を高めるというのがあって
配属先での仕事が暇な日に病院のあちこちを見ています。
手術中、写真を撮っている研修医に、撮っていない私。
オペ室スタッフに、『どうして撮らないんだ』と言われても。ねぇ。
同僚に見せなきゃと言われ、撮ってはみたものの。
うーーーん。
足の断面写真が見たい人がいたら、どうぞ直接ご連絡を。

足の切断の時、骨は小さいのこぎりで切るのですが、
半身麻酔でギコギコという音を聞くのは、正直辛いだろうと思っていたところ
『今、骨を切ってますよ。』と患者さん担当ナースが告げた時は、
イギリスから来ている研修医と顔を見合わせてしまいました。

患者さんは、私が『大丈夫ですか?』と聞くと、
にっこりうなづいてくれたのが救いでした。

ドクター二人の手際が良かった。
ソロモンには専門医というのがほとんどいなくて、
外科も内科も婦人科も小児科も、オールマイティです。
だから、何でもやらなきゃいけない。
専門知識を高めることはすばらしいことだけど、こんなにいろいろできるのは、
すごいなぁと関心します。
もちろん、専門医が必要だとは思うけどね。
それ以前にもっとドクターが必要です。
日本の医師不足とは比にならないくらい、ソロモンはドクターがいません。
ソロモンの人口は約50万人。
だけど、ソロモン国内にいるドクターは、正確には把握していないけど、
概算して、100人いるだろうか・・・というくらいです。
しかも、ほとんどは首都にいるという。
びっくりでしょ。

執刀医のソーマドクターと仲良しナースのジョイス。


なんだか私が患者みたいですが。。。
ジョイスはよく笑って、いつも私に元気をくれる。
彼女が大好きです。
だから、数日会わないだけで、寂しくなってしまう。

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